作成日:2021/1/31
最終更新日:2021/1/31
この見出しがそのまま購入動機です。Garminから2020年12月3日(関係ないけどPlay Stationの日!)に発売されたエントリーモデルのGPS Smart Watchです。まあ、だいぶ前からスマートフォンを持っていない人以外GPSという機能は個別に要らないわけですが、スマートフォンを初めて使い始めたのが2019年である筆者にすると、それほど不要なデバイスでもないわけです。Garminはこれの前にもForeAthlete、vivoactive J HRなんかを持っていましたが、今回、Suica機能が必要になりまして、なんかないかと探したらたまたまこれがあったと。これはGarmin Venuの廉価版なのですが、Venuは高すぎて買えないと思っていたところにこれが出ていて、あっさり飛びつきました。見出しにも書いた通り、Suicaの機能が重要でした。子供(15キロ)を抱えて改札を通るときにポケットからSuicaを出すのってかなりしんどいんですよね、これが。この問題に対する最適なSolutionではないかと思ったわけです。
その辺の話や、実際の使い勝手などを述べていこうと思います。
Venu sq music(左)とこれまで使用していたvivoactive J HR(右)
というわけで、Venu sq musicとこれまで使っていたvivoactive J HRの写真&比較です。vivoactive J HRは5年くらい前の製品で、当時としてはSmart watchと言えるようなものはほとんどなく(Apple Watchもまだなかったような)、かなり画期的な製品ではあったのですが、やはり色々と問題はありましたので、思いつく限り書いてみます。
明らかに進化した点としては以下があげられます。
サイズがまともになった(重要)
ディスプレイが見やすくなった(解像度、視認性)
値段安いのにこっちは単体で音楽も聴ける
ベルトの装着感も良くなった
(上にも書いたが)Suicaとして使えるようになった
逆に、(比較として)微妙な点もあって
GPSの補足が遅い
バッテリー残量表示が適当
物理的なUIは同じ(ボタン二つ)で、基本も同じだが、微妙に違う(しかもあまり変えてほしくなかった)点がある。
となります。比較以外の点もあるので、順番に説明していきます。
Apple Watchユーザーからすると当たり前すぎるのだと思いますが、サイズがまともになりました。前に使っていたvivoactiveは見て分かる通り、縦の長さが2倍近くあります。それでいて、厚みも若干あり、何が問題かというと、ワイシャツの袖に干渉します。より具体的にいえば、袖の内側に入れた場合、ワイシャツのボタンを外さないと時計が見れません。ある意味、vivoactiveのおかげで商談中に時計は見ないようになりましたが。Venu sq musicでも、この点かなり懸念しましたが(厚みが変わらないので警戒していて)、買ってみたら杞憂でした。当時はバッテリや、プロセッサのチップサイズ等からくる制約もあったと思うので、頑張ってたんだとは思いますけどね。
これは単に技術が進んだということだと思います。書いた通り、画面自体は小さくなりましたが、解像度が上がったので、表示される文字の量が大幅に増えました。これは、単に本体の操作をするうえではあまり重要ではないのですが、メール、SNSの通知メッセージの文字数が十分に確保されるようになりました。旧機種だと、誰からメッセージが来たかくらいしか分からなくて大分もやもやしたので、これは単純に良かったです。
ただし、Venu sqはデフォルトで省電力設定になっていて、画面表示がすぐ消えるので、慣れないとイラっとします。また、表示の明るさはスマートフォン等と同様に周囲の明るさをセンサーで検知して周囲と同程度に調整するのですが、センサーが盤面左側についているため、左腕に装着して、袖から少し出して見ようとすると、センサーが周囲を暗いと検知して(センサー部分が袖の中なので)、表示が暗くなり、読めないという。
Garmin Venu sq musicでは、本体のストレージに音楽ファイル・プレイリストを格納して再生したり、Amazon musicなどからストリーミング配信を受けて、Bluetoothイヤホンで音楽を再生するということが可能になっています。(Venu sqというmusic無しの物では出来ないので要注意。値段が数千円違います)
転送はGarmin Connectという専用のツールを使用する必要がありますが、Grooveミュージックなどのアプリケーションでプレイリストを作成して、プレイリストだけをコピーすれば参照先のファイルもコピーしてくれるので、転送自体のハードルはそれほどありません。ただし、Bluetoothでの接続は若干癖があるので、要注意(こちらは後で説明します)。
音楽再生自体について言うと、音質はあまり気にならなかったです。コーデックはSBCだけなんじゃないかなぁ(AptXとかAACは対応していない、まあ、AACは対応する必要性感じませんが)と思いますが。ただし、送信電力を相当絞っているのか、周囲にあまり人がいない環境でもブツブツ切れます。後、何でか分かりませんが、ガラガラの地下鉄でもダメでした。ついでに言うと一回ダメになるとその状態をかなり引きずるので、この点は非常にネガティブです。まあ、ストレージのサイズも大きくはないようなので、あくまでおまけと考えればいいかと思います。ただ、選曲とかはランニング中でもディスプレイ操作で出来るので、この点は非常にいいです。
で、Bluetoothの接続ですが、Venu sq musicは一度ペアリングを行うものの、その後は音声再生を開始するまではBluetooth接続を行いません(多分、消費電力削減のため)。つまり、音声再生を開始するときに、イヤホンは他のデバイスとつながっていない状態にしておく必要があります。この点、多くのBluetooth機器を使用している人からすると面倒だと思います。多くのBluetooth機器は過去の接続先を8台とかそのくらいは覚えていて、電源を投入すると、一番最後に接続したものにつながり、いなかったら1つ前の...とやっていくので、今まで何とも接続していないまっさらなイヤホンを用意するか、他の(つながってしまう)Bluetooth機器の電源を切っておく(あるいは機能をOffにする)必要があります。
そうでなければ、もともと2台接続(マルチポイント)可能なBluetoothイヤホンを用意することになります(筆者はこのパターン)。まあ、有名どころではJabraしかないので、ほぼ一択です。もともと使っててよかった。
これはサイズの変化の影響が大きいです。ベルトが細くなった分、装着感は良くなりました(蒸れにくくなった)。後、ベルト留が明らかに良くなった(というか、前がかなり悪かった)。というのもvivoactiveはなぜかベルト留が2つあり、脱着のactionが増え、しかもその割によく外れます。しかも、このベルト留が老朽化しやすく、5年間で2度交換しました(しかもその後に本体も故障で交換したので都合3回変えている)。ここは単に普通の時計レベルになっただけとも言います。
購入の最大の動機になった点ですが、これは普通に使えます。Garmin payとGoogle Payに登録すると、後はスマートフォンアプリからチャージを行いさえすれば、すぐに使えます。ただし、その過程で生年月日を入れるところがあるのですが、どういう意味があるのか分かりませんが、登録しようとした日付のカレンダーから1か月ずつ戻っていく方式で、設定する必要があります(もしかすると、日付-20年だったかもしれません)。ご老人には登録してほしくないという設計の意図を強く感じました。筆者は登録当時40歳でしたが、一度間違えてカレンダーリセットしてしまった瞬間に心が折れそうでした。
コンビニの支払い、自販機の支払い、都営バスの乗車など普通に使用できます。デフォルトの決済方法みたいなものを設定しないと、都度自分で操作して画面出さないといけないらしいですが、Suicaしかインストールしていないので、関係なし。ちなみに都営バスなどは、一日乗車券の購入や、乗車回数に応じた割引などがありますが、これらは問題なく機能しているようです。上に書いたようにチャージはスマートフォンから行う(これでしかできない)ので、コロナ禍には合っているツールだと思います。
ただし、これはGarminのせいでもなんでもないのですが、JRはじめ鉄道会社の改札は、右利きの人間を前提に設計されているので、右利きの人間(時計を左腕に装着)からすると、Suicaをタッチする箇所が遠い。子供を右手に抱えながらだとさらに遠い。ただ、逆に左利きの人はSmart Watchで今までのハンデが消えるのですごい良い感じらしいです。バスだと、タッチする箇所は左右あまり変わらないので、影響なしです。
これは遅いというほどではないのですが、前機種から比べて明らかに劣る点なので、明記しておきます。アクティビティでランを選択すると、その時点からGPSの捕捉を始めますが、捕捉が終わってからランを開始できる仕様になっています。vivoactiveはランを開始してからでも捕捉が出来て、かつその時間は早かったので、機能的にはデグレードになります。まあ、さらに前の機種はすごい電波の捕捉をしやすい所で動かず2分くらい待つ(動くとやり直し)とかだったので、それに比べたら天国ですが。
全項目ばらばらに書くと長いので、後はまとめて書きます。
まず、バッテリーですが、バッテリー自体は優秀で、GPS+musicでも激減、というほど減りません。が、充電したばっかりのはずなのに、数十パーセント減っているとか、何時まで経っても70%くらいまでしか戻らないように見えていたが再起動すると100%になるとか、バッテリーというより、表示があまり当てになりません。前の機種で一回故障したときは電池の減りが異様に早くなって、半日で0%まで減るという地獄を味わったので、同じ現象にならないことを祈ります。(ちなみに、この故障の時は保証期間外でしたが、無償で交換してくれた)
次にUIですが、物理的な位置は違うもののボタンは二つで共通です。が、Venu qsで「ラップ」(ラン中)に割り当てられているボタンが旧機種だと「表示の切り替え」だったもので、うっかり押してしまうという。一応タイムは計っているので、気になって仕方がないという。
まあ、でも全体的には今のところ。使いやすいです。ただ、どちらの機種も充電がWatch側が特殊形状のUSBケーブルで、ケーブルが破損するとすぐにリカバリできない怖さがあります。また、充電箇所が背面のため、装着したまま充電ができません。
いい加減側面にマグネットで固定するタイプのコネクタにしてくれてもいいと思うのに。防水でライフログを謳っている割に外さないといけないタイミングがあるのはイケてないと思います。