最終更新日:2018/10/25
2008年から毎年秋に刊行されているハンドブック。ジム・マーレイのWhiskey Bibleと並び、毎年刊行されているペーパーバック。
前ページカラーで、写真や歴史、統計情報などが豊富な、必読の1冊(逆にWhisky Bibleの方は、採点に終始していて、しかも中身(掲載ボトル)が頻繁に入れ替わったり、掲載している基準が分からなかったり、点数のつけ方に疑義があったりと、必読、とは言いにくい。まあ、両方買ってますけど)。何が便利かというと、蒸留所のWebサイト、電話番号、それから郵便番号が書いてあるので、車での移動での目的地入力、飛行機のトランジットの間の蒸留所の予約など、に非常に役立つ。
特に郵便番号は便利。スコットランドは正直に言って、田舎なので、郵便番号でナビすれば基本的にはちゃんとたどり着ける。(たまにある、街中の蒸留所はたどり着けないこともあるが)また、有名なスコットランドの酒屋なんかもかなり載っているので、グラスゴー、エジンバラ、ロンドンのショップはおそらく押さえられているはず。また、それほど分厚くもないので、1冊持っていくくらいなら荷物にはならないだろう。
蒸留所のキャパ(最大の年間生産量)、ウイスキーのブランド別の出荷量ランキング(ブレンデッド)、国別消費量、ウイスキーの種類別(5大ウイスキー)、地域別の需要予測、地域ごとの伸び率あたりの数字がまとまっている本はあまり見かけない(少なくとも日本では)ので、大体のイメージがつかめて面白い。日本はモルトの消費でいうと上位だけど、ブレンデッドはそうでもない(先進国はこういう傾向にあるらしい)とか、実はティーニニックはとんでもなく大きい蒸留所だったりとか、そんなことが見えてきたりして面白い。こういう数字を見て、そりゃあ日本に良いモルトが回ってこないわ(購買力弱い)とか、ウイスキーが人気戻ってきているとか言ってるけど、実際ほんとなんだなぁとか思ったりしているわけです。たまに。お酒強くない(あるいは単にあまり飲まない)人でも、こういう話は結構聞いてくれたりしますしね。英語の本はなかなか抵抗あったり、読みづらかったりしますが、写真と数字見ているだけでもまあまあ楽しめるので、買ってみると面白いかもしれません。
というわけでお薦めしておきます。