作成日:2018/10/25
追記:2018/10/27
写真はミニチュアボトル(200ml)
2009年に本格的にシングルモルトに手を出し始めたころ、神田のバーでほぼ毎日飲む傍ら、酒屋に行ってみたり、本を買ってみたりして、どんなウイスキーがあるのか、どんなウイスキーベースのカクテルがあるのか、手当たり次第に調べていました。そんな中でも本、とりわけ、他人の評価とはいえテイスティングコメントと、点数が日本語でついている本というのはなかなか希少で、すぐに「モルトウィスキー・コンパニオン改訂版」に行きつくわけです。こちらは、すでにこの世を去られていた筆者のマイケル・ジャクソン氏が存命の間に出た版なので、今買える最新版とは掲載ボトル、採点など違うので、そこはご注意いただきたいのですが、当時の版でこのクラガンモアは90点。氏の得点の傾向は蒸留所ごとに決まっていて、しかも、結構きつい点とか平気でついているので、90点はかなりの高得点。ちなみに今じゃ見かけることもほぼないバンフあたりは70点前後のものしかないです。(2018/10/27追記:最新(最終?)版でも90点でした)
当時はまだまだウイスキーの値段は安く、これは、御徒町の多慶屋で2450円とかそんな値段で売っていました。この値段で90点なの?!と驚き、買うのは必然なのではないかと思います。後はタリスカー、ラガヴーリンくらいしか、定番品で高得点なものはない、今になって読み返してみても厳しい本だなー、と思います。
クラガンモアはこの12年の出来が非常によく、逆に限定品などは方向性が定まっていないような印象があります。ダブルマチュアードシリーズは後熟の樽の印象が前に出てバランスが崩れ、10年や14年も原酒タイプの特徴が出ているのかあまりバランスが良くない。ブレンダーの考えるハウススタイルの重要性を考えさせられる一品です。