作成日:2021/01/31
メーカ:オスロスク蒸留所(蒸留所元詰め)
地域:イギリス、スコットランド、スペイサイド、オスロスク蒸留所
ステータス:販売中
容量:700ml
価格:6000円くらい(送料・税金含む)
タイプ:シングルモルト
年数:10年
度数:43度
点数:83点
テイスティング的なコメント:香りはエステル、ワクシー、おがくず、麦芽。それぞれは強くは主張しないが、全体的にアルコール由来といった印象があるが、人工的とまでは感じない。口にすると、黒糖、黒糖漬けのリンゴ、口当たり(舌触り)はワックスと木綿。後からツンとくる。加水すると全体的に薄くなる。黒糖シロップの印象は残るが、塩味というか、漬物感が出る。いぶりがっことか合いそう。さらに加水すると麦。余韻はドライな印象が舌にしっかり残る。チョコが合いそう。ハイボールは+2点。ストレートで飲むときとは打って変わって、甘さが前面に出て、またさっぱりしている。のど越しも良い。
飲んだ場所:自宅
何時頃からリリースされているか実はあまり知らない「花と動物シリーズ」、そもそものリリースは現在のディアジオに統合される前のUD(ユナイテッド ディスティラーズ)社のころからだったはずなので、だいぶ昔のシリーズです。ただ、今販売されているこのボトルには”malt.com”の印字があり、webサイトに行ってみるとラインナップとして載っているので、まだ、継続して作られているということなのでしょう。ディアジオ系のかなりの蒸留所がこのシリーズとして販売されていて、記憶にある範囲でいうと、
オスロスク
ベンリネス
ブラドノック
ブレアアソール
カリラ
クライヌリッシュ
ダルユーイン
グレンロッシー
グレンスペイ
インチガワー
リンクウッド
マノックモア
モートラック
ピティバイク
ローズバンク
ストラスミル
ティーニニック
あたりがリリースされていたと思います。似たようなシリーズで、閉鎖系が多く含まれていたレアモルトにはベンローマックとかカーデュもあったはずですが、こちらのシリーズで出ていたかは定かではない。
Whiskybaseで検索してみると、上に加えて、オルトモア、ロイヤルブラックラ、クライゲラヒ、アバフェルディ、ダフタウン、バルメナック、グレンダランなんかがあるみたいですね。思い出せなかったのも半分くらいは飲んだはず。今になってみるとレア度が高いのは、ブラドノック、カリラ、クライヌリッシュ、モートラック、ローズバンクあたりでしょうか。基本的にバカ高いのはなくて、高くても8000円とかそんなくらい(2010年頃は)でした。お手軽だったころに飲んで、その後はあまり飲まなかった、という、よくあるパターンですね。蒸留所元詰めということもあり、いわゆる「ハウススタイル」が分かるモルト、として勧められて飲んだという方が多いのではないでしょうか。
個人的には読み方がよく分からない蒸留所として有名なのではないかと思います。日本語表記だとオスロイスクの表記も見られますが、大体、このどちらか。よくよく見てみると”ch”の読み方が特殊なだけ(他の蒸留所の場合は「ク」とか「ハ」と読むことが多い)で今ではそれほど特殊とも感じません。どちらかというと、ブナハーブンのスペルの方が一向に覚えられません。よくよく見てみるとダルユーイン(Dailuaine)の方がよっぽど読めません。
ただ、それは別に日本人だけが読めないわけではないらしく、昔からシングルトンというブランドでリリースされています。が、このシングルトンは仕向け先によって使っている蒸留所が違い、「シングルトン オブ なんちゃら」という形で結局蒸留所名を表記しているので、結局ややこしいだけな気が個人的にはしています。
余談ですが、シングルトンは筆者の知る限りでは
シングルトン オブ ダフタウン
シングルトン オブ グレンダラン
シングルトン オブ オスロスク
シングルトン オブ グレンオード
がリリースされています。日本はグレンオードがリリースされていましたが、確か今は終売だったと思います。ちなみに、シングルトンオブグレンオードが販売されていた時には普通にグレンオードも販売されていて、このシリーズは正直ややこしさしかありません。オスロスクはとっくに終売だったと思います(なので、バーでは結構ありがたがって飲むことになると思います)。
で、シングルトン オブ オスロスクの個人的な印象としては「普通」です。個人的にはオスロスクは甲類焼酎にありがちなセメダイン的なニュアンスが出ていることが多く、オスロスクと特定できる場合は大体この香味で分かります。ただ、それなりにそう感じないものも多くあって、これもあまり感じませんでした。ただし、これは大分最近のボトリングのはずなので、昔のボトリングのものを飲まれると、やはりセメダインを感じるかもしれません。
外で飲むと、どうしてもストレートで飲みがちですが、これは、ハイボール、ロックともに飲める(そして値段もまあそれなり)ウイスキーだと思いました。特にコメントに書いた通りハイボールは個人的に好印象で、今後も別のオスロスクに出会ったらやってみるかもしれません。加水すると、薄くはなりますが、全体的なバランスは崩れず(水っぽさをあまり感じない)、普段飲みに良いボトルなのではないかと思いました。