作成日:2021/5/04
メーカ:LVMH(ルイヴィトン・モエ・ヘネシー)
地域:イギリス、スコットランド、アイラ島、アードベッグ蒸留所
ステータス:販売中(2021年5月時点)
容量:700ml or 750ml?
価格:5000円~6000円
タイプ:シングルモルト
年数:5年
度数:47.4度
点数:84点
テイスティング的なコメント:香りはアードベッグらしさあふれるピート。10年よりも重い印象。肉(より正確には焼肉の煙)、後からハム。口にすると草っぽさとジューシーさとピート。パワフルだが、あまり若いとは感じない。紅茶、レーズン、口を重ねるとパイン、ソルティ。加水すると灰っぽさと肉っぽさが増す。余韻は弱く、ここで若さを感じる。
飲んだ場所:自宅
Covid-19真っ最中(今も続いていますが)にローンチされた久々の(?)定番品アードベッグ。だいぶ気合が入っていた記憶があって、筆者もラムズデン博士(通訳:ボブ・ストックウェル)のYoutube配信はリアルタイムで見ました(まあ、どちらかというとボブの通訳がどれくらいざっくりしているのか興味があった(そして大体予想通りのざっくり加減だった)のですが)。最近はN/A(年数表記なし)のリリースが多いものの、あえての5年ということで蒸留元の意気込みを感じます。定番品、と言いつつすぐに棚から姿を消すアイテムも多い中、これは少なくとも一年近くは続いており、供給まで含めて十分に練られた製品なのだと思います。
写真のボトルは、2020年の7月~8月ごろに購入したものなので、ローンチ当初のロットに近いと思われます。
長年続くスタンダード品である10年と比べて、熟成は短く、度数はやや高く(10年は46度)、原酒の一部にシェリー樽を使用、値段はちょっと高いと中々難しいラインですが、若くて飲みにくいということもなく、10年が好きな人でもたまにこれを飲むというのもありだと思えます。若い方がピートが前面に出ることが多いと筆者は思うのですが、これについては使用されているシェリー樽原酒の力なのか、中々バランスが取れているような気がします。一昔前だと同じ価格帯にウーガダールが入ってきてしまうので、居場所の確保が難しかったでしょうが、今のウイスキーの価格状況を考慮すると、絶妙なポジションに投入したのではないかと思います。
初期のロットは宣伝効果や在庫の余裕などから、後に続くスタンダード品より若干特徴的だったり、美味しいものを使っていたりするのが一般的(だと筆者は思っている)なので、もう少ししたら、次のボトルを購入して、テイスティングしてみたいところです。富士山麓の旧ボトルのように最終的にほぼバーボンになってしまうようなことはさすがにないとは思いますが、どのように変化しているのか(または味を安定させているのか)、期待したいところです。