作成日:2019/7/13
中の液体が透けて見える程度の透明度の青いか角ばったボトル。個人的な感想だが、ニッカはボトルのデザインのセンスが良い
メーカ:ニッカウヰスキー
地域:日本
ステータス:限定品のため明記せず
容量:700ml
価格:2000円くらい
タイプ:ブレンデッド
年数:表記なし
度数:43度
点数:84点
テイスティング的なコメント:香りは余市由来と思われる塩っぽさを若干含むピート、バニラ。度数(43度)とは思えないアルコール感の強さは年数の若いグレーンを使用しているとかそういうことなのかも知れない。強いアルコールの向こう側に微かにリンゴ。ジャパニーズにありがちな黒鉛のニュアンスも若干感じられる。口にすると、麦っぽさ、甘味、アルコールのアタック、ピートはあまり感じず、かつてのニッカっぽさもない。3口目以降からピートも前面に出てきた。余韻は穏やかに長く、これまでの甘味はあまり出てこない。ブレンデッドには珍しく感じた余韻の長さ。時間を置くと、アルコールの強さが飛び、華やかさが増す。加水しても大きく味は崩れず、少しリッチな水割り、ロックになるように思われます。
飲んだ場所:自宅
その他:ブラックニッカ発売60周年を記念して発売
ボトルの表記にもある通り、ブラックニッカの発売60周年を記念したブレンデッドウイスキー。Bottled in 2016とありますが、確か2017もあったと思います。その後は続いていなかったはずですが、そもそも記念アイテムなのと、それなりに数を作らないといけないブレンデッドの限定品の原酒確保は大変なんでしょう(勝手な推測)。手元にあった「ニッカウヰスキー製品リスト(同人誌)」を見てみるとさすがに60年の長い歴史があって、何度もボトルデザインが変わったり、8年や12年なんて言う年数表記入りのものもあったりしますが、共通しているのは上の写真にもあるニッカおじさん。すすき野の交差点にでかでかとあるこのおじさんのイラストです。また、近年のボトルになるまでは基本的にアルコール度数も40度ないし43度と、やはりここでもニッカらしさを出しています。
テイスティングの項目にも書いた通り余市が味の主体になっているようなイメージです。また、ボトル裏面のラベルにもある通りカフェグレーンの香味も効いているのだと思われます。昔のスーパーニッカやキングスランドのようないわゆる「ニッカ臭」はあまり感じられず、この価格帯のブレンデッドでストレートでも飲ませるポテンシャルを持っている良いウイスキーだと思います。
また、写真のコメントにも書きましたが、ボトルがかっこいいと思います(バーの棚に合うかはまた別の話ですが)。基本、飲んだボトルは捨てますが、これはもしかすると取っておくかもしれない。こういうお手軽な値段でそこそこ飲ませるウイスキーに出会えるにはまだ当分年数がかかりそうです。