作成日:2018/10/29
ニッカの蒸留所限定品は写真の通り共通の箱。上のラベルで中身がわかる。また、なんでか分からないが、余市はニッカおじさんのラベルで封がしてあるが、宮城峡にはそれがない。
メーカ:ニッカ
地域:日本
ステータス:終売(このシリーズは終了して別シリーズになっている)
容量:180ml
価格:5000円
タイプ:シングルモルト、シングルカスク、カスクストレングス
年数:20年
度数:56度
点数:90点(注いだ後、最初の数口はかなりパワフルで、人によっては88点(あるいはそれ以下)位に感じる。十分に時間をおいて味わった時の点数)
樽番号:112797
テイスティング的なコメント:香りはアルコール由来と思われるアタックの強さ、その奥から木香、リンゴ、鉛筆の芯、梨。味は、余市特有の土っぽさ、ピート、シェリーの調和した感じ、あとから木、バニラ。余韻は長く、ほのかに暖かい。甘味は強くは感じず、基本的に力強いが余韻は弱く長い。時間を置くと、甘味が強くなりドライフルーツ。最初のアーシーさは影を潜める、余韻はピートが前に出てくる。
飲んだ場所:自宅、バー
最近開けたものもレビューした方がいいかと思い、今回は珍しく高額なボトルのご紹介。とは言っても、どっかのオークションで落札したとかそういうものではなく、過去に余市に行ったときに買ったものです。一応ググってみますと、カスク違いがなんだか訳のわからない値段で値段で出ていますね。マッサン以降はなんでも高くて困ります。昔はセブンイレブン限定ボトルなんかもあって、それでも十分味わえたのですが。
このシリーズは余市蒸留所限定で売られていたもので、5年、10年、15年、20年、25年という5年刻みがラインナップされていました(5年は後から足されたもので、どちらかというとニューポット的な位置づけでした)。確か、10年以上は180mlと500mlの2種類、5年は180mlの一種類だったと記憶しています。さらにこれに加えて、蒸留所限定のブレンデッド、原酒シリーズ(ウッディ&バニリック、ピーティ&ソルティ、シェリー&スウィートの3種)があったので、かなり充実している部類に入るかと思います(軽井沢の10年~31年まで1年刻み+スポットで限定ボトル&ルージュカスクにはなかなか勝てない)。一番人気はピーティ&ソルティで、これは当時でも結構売り切れで買えなかったらしいです(私はいつも買えてましたが)。
また、5年刻みのシリーズも、一応テーマがあって、15年が確かシェリー、20年がバーボン、25年がリメード樽とかそんな感じだったと思いますが、時期に寄りけりなので鵜呑みにしないようにご注意ください。そう、20年はバーボンだった気がするのですが、コメントにはきっちり、シェリーって書いてますね。まあ、ラガヴーリン16年にシェリーが入っていると何年間も信じていたくらいなので、勘弁してやってください。
基本的には、試飲コーナーで試飲して気に入ったのを買っていたと記憶しています。ただ、厄介なことに、180mlと500mlの在庫状況によって、カスク番号が違ってたりして、うまいんだけど、500mlって程ではないな、とか思いながら売店に行くと、同じ番号のものは500mlしかないとか結構ありました。このシリーズは15年が割と博打で、シェリーがピートとよくケンカしていました(両方のテイストが強力に出てきて疲れる)。25年のリメード樽もあまり特徴がなくて(長熟の割に、特徴がなかったのです)、結局10年、20年と原酒シリーズ、あと、樽番が合うときのみ15年を買うような感じでした。じゃあ、15年についてもそのうち書くか、とか思ったのですが、2本持ってた在庫は人にあげてました。かろうじて10年が少しと20年(多分別のカスク)がありましたが、マイウイスキーで熟成中の10年が上がってくるまでは開けるつもりがないので、このシリーズのレビューは当分なさそうです。
余市は、ジャパニーズウイスキーの中にあって、最もアイラ、アイランズ系のモルトに近いと感じられるモルトで、個人的には最も好きなジャパニーズウイスキーです。需給のバランスが回復して、またかつてのようにシングルカスクを買えるような状況になることを切に祈ります。