最終更新日:2021/1/31
Memories of WhiskyのTopにも書いた通り、ウイスキーの点数というものは非常につけ難く、また、不正確である。それは、基本的には主観的な数値にならざるを得ないことによる。また、レビューの文章にも書いている通り、いわゆる「ごちそう」とそうでないものの差や、開栓直後と後半で味が変わるもの、飲み方で評価が変わるものも当然ある。さらに言えば、これもレビュー内で言及していることがあるかと思うが、何杯目に飲むべきか、という話もある。
一般に、ウイスキーのレビューはストレートで、一杯目に飲んだ時の評価であることが多いようにも思えるが、評価される方にしてみれば不本意なものであるようにも思うし、実際には1日1杯の評価を、同じ気温、同じ体調、同じ部屋で行っているとも思えない。また、これは日々感じることだが、たくさんのウイスキーを飲んでいくと、「これはものすごく美味しい」と感じることは減ってきているように思う(個人差あると思うが)
とは言いつつも、現状、美味い表現方法、評価方法が分かっているわけではない。しかし、それでも、筆者の現状の考え方や、なぜこういう点数になるのかを書けば、このサイトを閲覧する際の参考になる(あるいは参考にならないかが分かる)と思うので、可能な限り文字にしていこうと思う。
ということで、何となくのイメージではあるが、採点基準を明確化してみた。多分、世の中的に90点以上はものすごく美味しいということで合意がとれそうだと個人的には感じている(多分、他の点で合意を取れることは永遠にないのではないか)。
表1.筆者のScoring Policy
点数の信ぴょう性、有用性の観点からは必要な情報だと思われるので、適宜更新して情報を追加するようにする。
好きな蒸留所(スコットランド):ラフロイグ、ローズバンク、ハイランドパーク、ロングロウ、アベラワー、タリスカー、モートラック、グレンバーギー、ラガヴーリン、ストラスアイラ、クライヌリッシュ、他
好きな蒸留所(日本):余市、軽井沢(シングルカスクのみ)
苦手な蒸留所(スコットランド):ロッホローモンド(どちらかというとクロフテンギア)、ポートシャーロット、レダイグ、カリラ
苦手な蒸留所(日本):宮城峡(15年以外)、若鶴(昔出ていた20年とか。今のものについては不明)
上記は、蒸留所元詰めの味(製品)に対してのコメントと考えていただければと思います。ただし、ジャパニーズなど、最近銘柄が減っているものについては過去のボトルも考慮に入れてコメントしてます。
好きなブレンデッド(スコットランド):ジョニ黒、ホワイトホース、ローガン、キャンベルタウンロッホ
好きなブレンデッド(日本):竹鶴21年、フロムザバレル、角、富士山麓
ここでは嗜好について述べるわけではなく、各レビューで登場する飲み方の定義をする。筆者、および読者はそれぞれ単語から連想する飲み方はあるとは思うが、細部まで一致するわけではないので、ここで明確にしておきたい。基本的には筆者がよく飲む飲み方の順番に並べている。
ストレート(ニート):テイスティンググラスにボトルから直接注ぎ、飲用する。自宅で飲む際は15~25ml程度を1杯として飲むことが多い。エアコンはあまりかけないため、気温(液温)はかなり季節に引きずられる。グラスはグレンケアン、エリートあたりが多い。通常は注いだ状態で飲み、その後、適宜撹拌等して飲む。残り5mlくらいの段階で数滴加水して飲むことが多い(ストレートでのんで非常においしいものの場合、このシーケンスを忘れることが多い)。
ハイボール:何パターンかあるので、頻度の高いものを記載。炭酸は冷蔵庫で冷やしたものを使用。
グラス(ガラス製のタンブラー、うすはりグラス)に氷を入れ、バースプーン(またはマドラー。ない場合は割りばし)で数秒かき混ぜ、グラスを冷やす。融けた水を捨て、ウイスキーを適量(目分量)入れ、(一応)氷に直接当てないように炭酸を注ぐ。軽くかき混ぜて(バースプーンで2,3回氷を持ち上げるイメージ)完成。外気の影響を受け、氷が融けるので味は薄くなっていく傾向にある。
作り方は1と同じ。ただし、グラスが真空チタンのタンブラー。ほとんど外気の影響を受けないため、氷が融けず、味が変化しにくい。
銅製のタンブラー(190ml)、メジャーカップ、ウイスキーを冷凍庫で良く冷やしておく。メジャーカップでウイスキーを約25ml計量し、タンブラーに注ぐ。ウイスキーをタンブラーの上5~10cm程度の位置から心持ち勢いをつけて注ぐ。いわゆる氷なしのハイボール。
ロック:ロックグラスに氷(コンビニで売っているロックアイス)を入れる。出来るだけ大きいものを選んで多くても3かけら程度にする。ウイスキーを注いで飲む。(撹拌はしない)
トワイスアップ:テイスティンググラスにウイスキーを注ぎ、それと同量の水(常温)を注ぐ。グラスをかき回してよく混ざったら飲む。
コーラ割り:ロックグラスに氷、ウイスキー、コーラの順番で投入
水割り:氷を入れてグラスを冷やすところまではハイボールと同じ。水は常温のものをハイボールの炭酸より少なめに入れ、バースプーンでステアしながら味を調節して飲む。
お湯割り:マグカップ(陶器)にウイスキーを入れ、お湯を注ぐ。お湯は大抵はポットからそのまま。(ほとんどやらないので確立した手順なし)
使用するグラスは飲み方によって異なるので、別途紹介する予定。
筆者がしている注意点なので、一般的なものではない。テイスティングの条件というか、コンディションというか、そういう受け止め方をしていただければと思う。
スコアはストレートを基本とする。
ストレートで飲む際はテイスティンググラスは口が狭いタイプのものを使用する。
極端に寒い、または暑い状態ではテイスティングを行わない(エアコンを使っている、という程度)
加水は少し加水で概ね原酒の10%。さらに加水は20%程度(ただし目分量)
ハイボールなどする場合はできれば日を改めて行う。
グラスは何種類か持っているので、まちまちですが、コレとか写真のようなタイプ。写真のはグレンリベットとかも同じようなものをボトルのおまけにつけていたりする。個人的には淵の部分のガラスが薄いものの方がガラスが気にならなくてよいと思います。
あくまでグラスの参考。