作成日:2018/10/28
ラベルは昔のオフィシャルボトルに似せている(フェイクじゃないと裏ラベルに注釈が付いている)。
東京八重洲のリカーズハセガワ本店と、東京目白の田中屋が共同で詰めたボトル。ボトラーは当時からやたら「伝説の」という枕詞が付いていて、今や一般消費者はほぼ手にすることもできなくなり、ある意味本当に伝説のボトラーとなったスリーリバーズ。ラベル中央の下側にボトルナンバーが振ってありますが、よく見てみると、Y60/240というよく分からない表記。これは総数が240本で、ハセガワ(八重洲のY)、田中屋(目白のM)がそれぞれ番号を振っているとのことです。確か、振り分けも半分ずつだったかと思います(なので、どちらも120までナンバリングされているはず)。確か、届いたボトルにラベルを貼って店頭に並べていましたが、ラベルを貼るそばから売れていくので陳列スペースにボトルが全部並ぶことはなく、そのまま売り切れてしまったのではなかったかと思います(見たのはYの方です)。
値段は5980円位と書いてありますが、Yの方はこのボトルが売り出されている期間に、ポイントカードの会員向けに5%割引のハガキが届いていて、このボトルにも適用可能だったため。
上にボウモアテンペスト云々のくだりがありますが、当時、ボウモアテンペストのBatch 1が並行輸入で入っていたのですが、その値段が約10000円と、当時にしては超強気。それに比べると安かったこと、ボトラー向けでも「1999のボウモアって結構うまいんじゃね?」みたいな話が出ていたことなどから、あっという間に売れたのではないかと思います。それでも、発売日に行けば買えたわけなので、まだ全然いい方だと思います。最近はネット予約Onlyで完売だとか、会場に並んで整理券貰って買うとか、指定のものを買ったら買う権利が、とか、そんなのばっかりなので。まあ、売り方自体にとやかく言うつもりはないんですが、「酒屋、バーで飲んでみる」→「美味しかったので買ってみる」が出来なくなっているのは悲しいことです。このボウモアはなんと試飲もやってました。
ちなみに、ボウモアテンペストの方は全世界で12000本の限定品で売り出して、ついでに(販売開始当初は)日本には売らないという強気の姿勢もむなしく、全然売れなかったらしく(欧州の人のボウモアに求めるイメージは多分シェリーなので、全然合わなかったのだと思います)、1年後に日本でも正式に販売されます。その時には確か5000円くらいの値段設定だったと思います。
以降は100%偏見ですが、サントリーはなんとしても国内で山崎、白州(知多や響も含みます)を売りたいようで(まあ、輸送とか輸出とか考えたら当たり前)、関連する飲食店への供給から、市場への供給まで、とにかく山崎、白州以外の自社取り扱い製品はやりたがらないようです。そのうちこちらのページも作ると思いますが、ラフロイグの15年(200周年記念)も同じロジックが働いたらしく、さんざんやらないと酒屋に言っておきながら、在庫がはけなくて200周年じゃなくなって(2016年になって)から日本で売りました。まあ、戦略として分からなくもないんですが。ただ、なんでか分かりませんが、普通に売れ残るであろう商品(上記の2例)についてもやるので、結果的には安く買えたりもするんですが。なので、リリース本数は結構重要な情報です。少なかったら即海外で購入。多かったら1年我慢するつもりで国内に入ってくるまで放置。
まあ、一切のボトルを売らないわけではないんですが、美味しいものほど日本で売らない会社であることは(経験的に)間違いないので、もし今後海外で美味しいウイスキー(サントリー取り扱いの蒸留所)を見つけた場合は日本に入ってくるなど思わず、即購入することをお勧めします。(例:ラフロイグの長熟やカスクストレングス、バルヴェニーの限定品など)