作成日:2021/4/25
メーカ:Elixir Distillers (The Whisky Exchange)
地域:イギリス、スコットランド、アイラ島、蒸留所不明
ステータス:(2021年4月現在購入可能)
容量:700ml
価格:6000円位
タイプ:シングルモルト、カスクストレングス(?)
年数:N/A
度数:57.1度
点数:86点
テイスティング的なコメント:香りはピート、干し草、塩、ミルクチョコレート。口にすると甘く、温かいピート。レモングラス、ソルティ。シェリーのニュアンスは感じない。時間が経つと甘さと草っぽさが増す。加水するとジワリとした甘さが出る(ミルクチョコレートが前面に出る)。余韻はピートの暖かさが長く続く。草っぽさは残る。アードベッグやカリラに良くありそう。
飲んだ場所:自宅
Port Askaigは、アイラ島の東側に位置する港で、Wikipedia(英語版)にもWhisky Exchangeの製品名であることも記載されています。筆者も一度訪れたことがあるので懐かしくもありますが、同じくWikipediaから座標をたどると
55° 50′ 52.8″ N, 6° 6′ 21.6″ W
となっています。ただ、ボトルの封に書かれている座標(写真の通り、開封時に切り取る位置に書かれているので、開栓前でないと確認できません)は少し違っていて、
55° 50′ 41″ N, 6° 6′ 10″ W
となっています。この座標をGoogleで検索してみると若干ずれた海上を示しています。個人的にはPort Askaigから一番近くにある蒸留所であるカリラを指しているのではないかと期待したのですが、残念。大抵の蒸留所名を伏せたタイプのボトルは蒸留所の近所の地名を使っているので、このシリーズについても「カリラ」または少し北の「ブナハーブン」というのがよく言われますが、ボトルにはあくまでPort Askaigはアイラ島への入り口という意味となっていて、非常にぼんやりしています。
ちなみに、Port Askaigはほんとに港しかない場所で、スコットランド本島との連絡船がこことポートエレンで交互に寄港します。ポートエレンの方はホテルやお店もあるし、空港にも近いので、ほとんどの観光客はこちらを使うのではないでしょうか。(他にボウモアの近くも町になっているので、ここもよく使われると思われる)
テイスティングのコメントにも蒸留所名を書いてみたりはしています。ここでは単純に味から「カリラ or アードベッグ」と推測しています。予想する場合は、
自分の舌を信じて予測
そのボトラーが詰めている蒸留所から絞り込む
名前を伏せるアイラの蒸留所は?
スペックと金額から推測
等、無駄なあがきを試みるわけですが、このボトルはいろんな意味で難しいです。まあ、味に関してはさっきも書いた通りですが、あまり迷いませんでした(合っている保証はありませんが)。次のWhisky Exchangeがボトリングしている蒸留所ですが、これは全く絞り込めません。ブルイックラディ、オクトモア、ポートシャーロット、キルホーマン、ボウモア、ブナハーブン、カリラ、ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリン、ポートエレンと残念ながら全く絞り込めません(まあ、ポートエレンはありえないにしても)。名前を伏せることがある蒸留所、という意味では、ブナハーブン、ボウモア、ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリンあたりですが、蒸留所名書いてなくてカリラと呼ばれるものも多いのでこれも何とも。スペックと金額という意味では、年数記載ないし、安いしで、ポートエレンとかはないよなぁ、くらいしか絞れません。ボトラーのアードベッグは基本的に高額なことを考えるとないかも、とは思いますが、Smokeheadがアードベッグと言われていたりすることを考えると、あまり確度は高くないようにも思われます。
ただ、皆さん、基本的にはカリラだと思って飲んでいるんじゃないか、と勝手に思っています。なぜなら、あんまり売れていないような気がするから。昔からウイスキーを買っている人間からすると、カリラは比較的安く購入できるアイラウイスキーの代名詞だったので(10年以上前だと25年のシングルカスクで1万円くらいが相場だった)、この値段だと買う気が起こらないんだろうなぁ、と思います。ただ、近年は何でもかんでも値段が高くなっているので、そういう意味では飲んでみても良いボトルになってきたのではないかとも思います。