作成日:2018/10/29
メーカ:Scotch Malt Whisky Society
地域:イギリス、スコットランド、スペイサイド
ステータス:(限定品のため明記せず)
容量:700ml
価格:15000円
タイプ:シングルモルト、シングルカスク、カスクストレングス
年数:26年
度数:59.4度
点数:90点
テイスティング的なコメント:フルーツ感(南国じゃなく、フルーツケーキ系でもない)バリバリのいわゆるバーボン樽で美味いモートラック、だったことは覚えているのですが…次のボトルを開けた際にはちゃんとテイスティングするようにします。
飲んだ場所:自宅、バー
やれエンジンオイルだ、絨毯だとあんまり食べ物をサブタイトルにつけてこないSMWS。でも、たまにはこんなにストレートなタイトルをつけてくるんですね。Totally Flavorsome。完全な風味豊かなモルト、みたいな感じでしょうか。モートラック、といえば2.81回蒸留、とかダフタウンの野獣だとか、美味しいんだか何だかよくわからない呼び名が付いていますが、モルトを飲み始めた私がこの蒸留所に対して持っていた印象は、「複雑。あと博打」でした。ことにシェリー樽の当たりはずれが激しい印象があります。かつて、超ハズレのモートラックをモルトバザーなる怪しいイベントに持って行ったところ、参加者全員に「不味い」と断言させたこともありましたし、この76.94のように「アホみたいにうめぇ(注:かなり褒めてます)」と言わせるものもあります。ちなみにこちらも友人の集まりに持っていったら、ワイングラスにドバっと継がれ、無茶苦茶目減りしてへこんだ記憶があります。2本買っておいてよかった!
これ以降、ワイングラスにウイスキーを注ぐ人って、遠慮がなくて、しかも残すっていう印象を持ってしまいました。いや、ワイングラスが悪いわけじゃないとは思うんですけど。
モートラック蒸留所の看板。蒸留所は特に見学等はしていなさそうでした。すごい地味な場所にある。(カーナビで通り過ぎてしまう)
実はこのモートラックは結構長い間売れずに残っていました。私は、出たばかりのころに汐留のパークホテルのバーで試飲して、その帰りに神田のバーで飲んでいる最中に2本ぽちっといったのですが、これが全然なくならない。多分1年以上は残っていたんじゃないでしょうか。これが出たころはまだまだSMWSのボトルは良心的な価格で、他にも買いたくなるものはあったはずではありますが。今だと20年近辺のボトルでもおそらくこれより高いのではないでしょうか。
ところで、最近だと、SMWSのボトルとかでもリリース即売り切れみたいな感じになってきていますが、皆さんがどうやって選んでいるかは疑問です。すべての人がサンプリング会に事前に行っているとも思えませんし。正直、試飲なしで自分に合ったボトルを買うのは結構経験値がいると思うんですが。SMWSのボトルはまあ、ある意味ではどれも「ソサエティ味」ではあるので、それが好きならそこまでは外さないと思いますが、テイスティングノートはいまいち信用ならないんですよね.…
ちょっと話がずれましたが、このモートラックが残り続けた理由はひとえに有名な方々がレビューしなかったからだと思います。そもそもソサエティはレビューされづらいですしね。特に、ウイスキーの場合、人の評価が高い≠自分にとって美味しいなので、人の評価そのものはあまり意味ないと思うんですが。
と言いつつ、人の評価は参考にすることもあります。自分と嗜好が近い(近そう)な人の採点は、自分の採点に近くなるので結構役に立ちます。採点でなくてもお薦めとかでも参考にします。昔の府中の柏屋のウイスキー売り場の人がすごい嗜好が近くて参考になったんですが、今は昔の話。
モートラックはかつては花と動物シリーズで16年が出ていて、これが割とバランスのいいシェリーって感じだったんですが、これが終売になった後はいきなりバカ高いシリーズになるわ、味もそんなでもない(悪いわけではないが、16年ほどのバランス、複雑さを感じなかった)しで、微妙だったんですが、またリニューアルしたみたいですね。特に16年はWhisky FunでもMortlach is back!とまで書かれるくらいなので、花と動物シリーズが好きだった人にはいいのではないでしょうか。私も見かけたら飲んでみます。→飲みました。レビューも書きましたのでリンク張っておきます。