作成日:2024/10/07
特に特別な感じもなく、通常のシングルカスクのラベル(まあ、2024年現在、シングルカスクはおろか、シングルモルトの10年も入手困難ではあるが)。新樽の割に色がついている印象。
メーカ:ニッカ
地域:日本
ステータス:マイウイスキー作り参加者限定品
容量:700ml
価格:xxxxx円
タイプ:シングルモルト、シングルカスク、カスクストレングス
年数:10年
度数:57度
点数:89点(思い出補正あり)
樽番号:419503(ホワイトオーク、新樽)
テイスティング的なコメント:香りはメープル、ウッディ、カスタード、アップル、エステル、ソルティ、バナナ、レザー、紅茶、ピート。時間の経過とともに感じる香りが変化する印象(概ねここに記載した順番)。口にすると、カラメル、ピート、洋ナシ、リンゴ、塩、シロップ漬けケーキ。少量の加水でレザー、はちみつ。さらに加水でピート、塩、ワックス、リンゴ、メープル、カカオ。余韻はザラメ、メープルシロップ、フルーツケーキ(リンゴ)。最後にガツンとアーシー。時間経過につれて全体的にだんだんチョコっぽくなる印象。
飲んだ場所:自宅、余市蒸留所
今は募集が停止になっていますが、かつてニッカウイスキーの余市蒸留所が年に10~12回程度実施していた泊まり込みのイベント「余市マイウイスキーづくり」、1回の開催が20名、金・土の2日間の参加ということで、新卒で入社したブラック職場(病気以外で1日も休みが取れなかった)にいたころは夢のまた夢でしたが、2012年に、休みが取れるブラック会社に転職した私は、「死ぬまでに1回くらいは当選するだろ」と思って、応募していたらまさかの2回目で当たってしまい、入社して最初に取った有給休暇がこれだったと記憶しています。この時には職場では私のウイスキー好きはすでに知れ渡っていたので、当選のメールを見せた瞬間に承認いただきました(まあ、トラブっていたので、移動中や食事中にお客様対応はしたのですが)。まあ、この話はこちらを参照いただくとして、ウイスキーです。
いわゆる新樽で、原酒も割と普通のピーティな余市を使っていたと記憶していたので、なんというか、割とプレーンな味の余市(ウッディ&バニリックにピーティ&ソルティのテイストが若干乗ったような)が出てくるのだろうと想像していました。まあ、その想像自体はそれほど外れてはいなかったのですが、コメントにも書いたように結構いろんなフレーバーが出てきます。特に、余市の特徴として、アーシー(土っぽい、まあ、土を食べたことはないはずなんですが)というのがあって(もはやどこで飲めるかも分かりませんが、2010年のウイスキーライブの余市がまさに土っぽさ全開のボトルでした)、このボトルにもその傾向が出ていたのは結構うれしかったです。
2023年の11月に2013年にウイスキー作りを行った人たちが集まってのお披露目会があり、行ってきました。当日は余市の初雪(といっても東京の人間の感覚では結構吹雪いていた)で、まあまあ寒い中でのお披露目会。余市は宿が少ない(多分)のに、200人近い人間が集まっているので、余市にホテルなんて取れるわけもなく、大体、札幌や小樽に宿をとっていたようです(私は小樽に宿取りました)。工場長、竹鶴政孝さんのお孫さん(といっても結構なお年のはずですが)の挨拶があり、その後は一緒にマイウイスキーづくりをした方たちと話しをしつつ、ひたすら試飲。当時参加された方のほとんどが出席されていた印象です。当時の話、というよりはその後、「マッサン」とかですっかり買えなくなった、みたいな話が多かったです。10年前のウイスキーのお披露目会なので、全体的に年齢は高めのはずですが、それなりに若そうな方もいた印象です。
この時に持った印象は全体的にはやはりプレーンな感じで、大きなブレもそれほど感じなかった、と記憶しています。印象に残ったのは、このボトル(まあ、思い出補正でしょうけど)ともう一本で、もう片方はかなり強いオレンジピール感があって、良かったのですが、ボトル番号は覚えてないという。自分のボトルはまあまあパンチ強めで当時は結構シンプルな味に感じたのですが、届いたボトルを飲んでみたら、意外と印象が変わっていた感があるので、他のボトルでも同じようなことはあるのかもしれません。
参加者の方々もやはり思い出補正強めで、自分のウイスキーが気に入っている印象でした。
一杯目のウイスキー(ウェルカムハイボール除く)が自分のウイスキーだった(つまり、全員が同じものを飲んでいるわけではない)ので、それを一番おいしく感じる可能性は高い(シングルカスクですし)と思います。
余市蒸留所で試飲したボトル(12本)。試飲会の時間が短い(60分)だったので、相当気合い入れて飲んだ記憶があります(一応全部飲みました)。オードブルとかも用意されてはいたのですが、正直それどころじゃなかった。後、会場の外で見知らぬ人から他のシングルカスクもいただいてしまいました。
このシングルカスクについては、当然、一般売りはされていません。ウイスキーづくりに参加すると参加費に1本のボトル代は含まれていて、追加で何本か購入できる、という説明でした。多分、2013年当時は、参加したからと言って、全員が全力でボトルを購入、ということもなかったでしょうし、原酒もそれなりにあったはずなので、結構買えたはず(当時は1本+15本まで行けるという話でした)ですが、今回は1+5で6本が最大の購入本数となっていました(一応、購入代金振り込みの前にメールで聞いてはみましたが、NGでした)。実際、会場でも、皆さんほぼほぼ6本買われていた印象です。ただ、20人が全員6本買ってもせいぜい120本なので、ホグスヘッドの中身は半分程度は残っているはずです。なので、シングルカスクとしては出会えなくても、どこかの余市10年(またはそれ以上の年数)のどれかに原酒の一部として使われているのかもしれません(あるいはプライベートボトルとして売られているのか…)。
まあ、とりあえずは自分の手元にあるボトルを楽しみたいと思います。